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  第100号 令和元年(2019年)7月1日発行





巻頭


過ぎたるにも  来たらんにも

はた 現在(いま)にも

いささかの  我有(わがもの)というものなし

所有(もつこと)なく  取(まつわり)なし

われかかる人を  婆羅門(ぱらもん)とよばん


                            (法句経 421)
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◇新:法句経講義58◇

<※「新・法句経講義」は、巻頭ページ掲載の法句経について解説しています。>

 自分のもの、とは何でしょうか。
 買ったもの? もらったもの? 稼いだもの? みんなそのようであり、その
ようでありません。いづれにしろ、どんなに大事なものでも、あの世(死後)ま
では持っていけません。いづれも、仮り(借り)のものである。それに固執して
も意味がない、というのが根本の教えです。
 そのうえ冒頭部分で、過ぎた過去にも、来る未来にも、そして現在にも、自分
のものはない、と言っています。まったくの無です。「諸法無我」(どこにも我と
いうものはない)というのが仏教の基本概念ですが、すべてのものは相互作用
で成り立っていて、単独で存在するものはないという考え方です。
  「自分」とか「自我」というものを出発点にする近代の西洋哲学とはまったく
反対の考え方ですが、「自分中心」の世界観が限界に達している今、改めて注目
される概念です。
  「自分」とか「自分のもの」から開放された時、人は本当の自由を獲得し、苦の
世界を離れることが出来るはずです。人生のまとめをする時、考えていただき
たい課題です。

  叙 景    表紙を語る

 暑い夏の日の太陽が、ようやくしずんでいく夕刻。ふと見上げた西の空に美しい
夕焼けがありました。都会の小さな空にも、こんな時があるのかと思わせる、
美しい時間と風景。
 最近の都心では、電柱の埋設が進んでいますが、幹線道路以外はまだまだ電柱
は健在です。やたらたくさんの電線がからみついて、空への視界をさえぎりますが、
何かなつかしい。東京・豊島区の夕空です。

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 主管所感 >

生きる時間               友松 浩志

「令和」と元号が変わって初めての発行、同時に本号が小誌第100号の記念号である。
特に誌面を飾ることもなく、静かに迎える100号だが、それなりの感慨はある。この30年
余りの間に、先代(諦道住職)を送り、新しい家族もできた。
 時間というのは、ただ過ぎていくものではない。生きながらつくっていくものである。
ボンヤリと何もしないで過ぎた時間は、何もなかったように空白である。仕事をしたり、
子どもを育てたり、旅をしたり、本を読んだり、重い腰をあげて何かをすることで、人は
時間をつくっていく。
 中高年の引きこもりが、社会問題になっている。成人になっても、仕事もせずじっと家
にいる人を引きこもりと言うらしい。家にいて、何もしない人は昔からいたように思うが
昔は家族が多かったから、目立たずすんだのかも知れない。今は核家族だから、子どもが
引きこもれば、老いた親しかいない。親の年金で、何とか生活していくことになる。
 引きこもっている人は、本当に何もしていないのだろうか。スマホでゲームをしたり、
本くらいは読んでいるのだろうか。スマホで何か稼ぎでもあれば、本を読みながら小説で
も書いていれば、庭で花の世話でもしていれば、引きこもりとは言わないだろう。問題は
稼ぎのあるなしではなく、どんな時間をつくり出しているかにあるように思う。
 どんな暮らし方、生き方をしていようが、その人が自分の時間をつくり出していれば、
それはその人の人生である。収入のあるなし、社会との交流ばかりに目が向けられるが、
お釈迦様だって6年の修行中は没交渉だったし、法然上人だって比叡山の山奥のお堂に
何年もこもってお経を読んでいた。
 人生を生きるというのは、けして楽なことではない。でも、自分の人生、自分の生きる
時間は、誰もつくってはくれない。自分でつくるしかない。それが自分の「生きる時間」
というものである。

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花まつりをお祝いして
 
 今年も、お釈迦様のお誕生日をお祝いする「花まつり」が行なわれました。8日は生憎
の小雨模様となり、「白象パレード」は町内をまわる短縮コースとして行なわれました。
 また、小学校の入学式日程と重なり小学生の参加はわずかでしたが、たくさんの園児や
保護者の方々においで頂き、甘茶がけなど盛大に行なうことができました。

   
 △ 神田寺正面に飾られた白象  △ 花御堂のお釈迦様に甘茶がけ

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仏教豆知識 78

 殺生

 殺生(せっしょう)は、文字通り生き物を殺すこと。仏教でも最もしてはならない行為とし
て戒められました。始めは人を殺すことを禁じた戒が、後にすべての生き物への「:不殺生
戒」(ふせっしょうかい)として拡大されたと言われます。
 殺生を自ら行なうのも、それをさせるのも、それを傍観するのも禁じられました。とは
言え、生きていたものを食べなければ生きていけません。いろいろな緩和条件を設けて、
食物を調達したようです。
 関西では「殺生なことやな」などと日常使いますが、「むごいこと」「ひどいこと」を
指して言います。




■小規模保育を開始■


 真理学園幼稚園では、本年4月から園内で「小規模保育」を始めました。対象は1・2
歳児で、定員は18名です。これまで10年以上にわたって2歳児保育( さくらるーむ)を行なって
きましたが、1歳児の保育は初めての経験です。やっと歩き始めた子ども達と、どんな風
に一日を過ごしていくか模索の毎日です。
 小規模でも保育所として認定された事業なので、入園の決定は市役所が行ないます。
また、園内で調理した給食を提供しなければならないので、調理のスタッフも加わり
ました。今後は、いろいろ工夫しながら、幼稚園らしい保育を展開できればと考えて
いるところです。

△ 1・2歳クラス(ふじ組)の保育



◆平成30年度学校評価◆ 学校法人 真理学園

<法人全体>
・経理職員の交代。(経理事務管理の適正、効率化を促進した。)
<神田寺幼稚園>
・行事の安全確認。(各行事の安全対策に一層努めた。)
・冬の保育開始。(預かり保育の充実をはかった。)
・園舎内の塗装工事を実施。(施設の安全管理に一層努めた。)
<真理学園幼稚園>
・2歳児保育を実施。(単独の2歳児保育を試行し、運営実績を積んだ。)
・行事の安全確認。(各行事の安全対策に一層努めた。)
・保育室の照明をLEDイヒ。(室内照明を明るく安全なものとした。)
・テラスに日除け設置。(夏期の熱中症対策をはかった。)
・送迎バスを更新。(新車両とし、衝突安全性を高めた。)
※以上、平成30年度・学校法人真理学園の実績および評価についてご報告致します。

※本誌も今号で100号を迎えました。年3回の発行で約30年続けたことになります。
 月刊[真理]終刊の後、神田寺と真理学園の広報誌として発行してきましたが、読者の
 世代も変わり、いつまでも同じスタイルでよいのか、思案しているところです。ご意見
 などお寄せ頂ければ幸いです。暑い夏、皆様どうぞお元気にお過ごし下さい。

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